[test]学会長挨拶

第49回 日本作業療法学会開催にあたって


学会長 古川 宏
 平成27年6月19日から21日の日程で、神戸市中央区の神戸ポートピアホテル および神戸国際展示場を会場として第49回日本作業療法学会を開催することが 決定されました。  近年の保健・医療・福祉を取り巻く社会・経済状況の変化や被災によって、 個々人の生活スタイルは変貌を余儀なくされております。高齢者や障害者をは じめ、全国民にとって変遷の激しい制度を知り、効率的な保健・医療・福祉の システム構築と利用法に関与すること、および有効な支援技術が必要となって きています。作業療法士は「作業をすることで人は健康になれる」の信念のも と、国民生活へサービスを行ってきました。また、平成27年は日本に作業療法 士が誕生してから50年の記念すべき年になります。そこで今回の学会では、「温 故知新―五十路を還り 将来を展ぶ―」をテーマに日本社会にマッチした先 達たちの実践の検証、展開、後輩への引き継ぎと、平成26年に横浜で開催され たWFOT(世界作業療法連盟)学会で体験した世界レベルの各国の取り組み との融合を図る理論や方法論を討論していく所存です。  「展ぶ」という文字には「どこまでも伸び広がる」という意味がありますが、 故事では「驥足を展ぶ」という使われ方もあり、名馬が全力を出して走る様を 表します。作業療法士という専門職が学会を通して、その才能を十分に発揮し、 どこまでも伸び広げてほしいという、第1回作業療法学会から作業療法を見続 けてきた大会長の願いです。  作業療法を保健・医療・福祉関連職種の方々、および多くの一般市民の方々 にご理解いただく場として、最終日には「公開講座」を予定し、これからの作 業療法の方向を大胆に提示したいと考えております。  なお、この学会が作業療法の分野に止まらず、日本全域の保健・医療・福祉 の様々な分野における国民の意識を高め、それらのシステムと技術の向上へと 繋がるよう、会員一同で企画・運営等の準備を進めているところです。  どうぞ、このような趣旨をご理解頂き、ご支援・ご協力を賜りますようお願 い申し上げます。